グラゼニ10

2018/01/06

森高夕次×アダチケイジ、講談社。ゼニで判断する野球漫画も、ついに十巻の大台。やって来ました、グラゼニ初の日本シリーズ。手にとった時に「分厚ッ!」と思わず呟いちゃうくらいズッシリした展開でした。主にトホホな方向に。三連敗の戦犯が主人公で、MVPの決勝打は振り逃げ、インターフェア、ホームランという事実を並べるだけで、野球漫画史上最もトホホな日本シリーズだったことは間違いないでしょう。
小心がユニフォーム来て歩いているような凡打と丸金が世間にボッ叩きされ、萎縮から「悪い意味」で開き直るあたりの流れも、グラゼニしか出来ない展開だと思います。心底情けない主人公たちですが、「悪い意味」での開き直りが「悪い結果」には繋がらないあたり、勝負の世界のアヤを取り扱ってきたこの漫画らしい。シーズン中は「いい過程」が「いい結果」に繋がらない展開だったので、その裏をとった感じでしょうか。
そして逆境を突破する原因になった凡打の「逆ギレ」のオリジンである高校時代の話。つーか西浦先輩の話だった。これから腹でも切るの? と聞きたくなるような速度と潔さの身辺整理に、武士を見たよ。西浦先輩は、なまじか見える分プレッシャーに耐えられなかった、ということなのだろう。そしてああいう譲り方をしたら、そりゃホモと見まごうくらいベッタリするよ。でも南蛮監督(50)はホモ過ぎ。「オーヨチヨチ」じゃないよ、「ワシの凡打」じゃないよ。次回は久々にゼニの話っぽい。楽しみだ。